
20世紀の哲学とアートの激動の時代を味えるまたとない機会
アートは政治・思想・科学・文化・経済などが混ざり合った世界を映す鏡です。 東京都美術館で開催されているポンピドゥー・センター傑作展には20世紀のアートが年代別に展示されています。 それを眺めていると、カントやフロイトやマルクスの近代の哲学者の影響からサルトルやボードリアールやデリダの現代哲学とよく似たアーティストの思想がうかがえます。 アーティストが哲学者の思想を実際に知っていたかは分かりませんが、その時代の世界を表現すると結果的に哲学者の思想に似たようなものが出来ることがあるんです。 哲学者の思想に感化されてアートを作る場合もあるし、
ポストモダンのようにもともと建築の現象だったものを哲学者リオタールが哲学でとりあげたり、 アートと哲学の関係はお互いに影響を受けていて面白いですね。 特に、この20世紀は資本主義の拡大とそれに対立する社会主義の台頭、世界大戦などまさに地球規模の“世界”中が混乱と変化に見舞われた世紀です。 世界大戦後、一般の人々・アーティスト・哲学者の思想も大きく変化し、今に至っています。 そこから、アーティストも哲学者も新しい